※以下「不動産ジャパン(住まいの税金)」より引用しております。
耐震改修した場合に受けられる減税制度は、A.住宅借入金等特別控除、B.既存住宅を耐震改修した場合の税額控除とD.固定資産税の減額措置です。減税制度を受けられる耐震改修工事は、各要件を満たす住宅について、一定の耐震リフォームを行った場合を対象としています。
返済期間が10年以上の住宅ローンを利用して自分の住んでいるマイホームについて所定の耐震リフォームをすると、A.住宅借入金等特別控除が利用できます。
主な適用要件は「買う3‐1住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」及び「リフォーム1-2増改築等の住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」を参照してください。控除額の計算対象となる年末借入金残高や控除率、適用要件の緩和も同一です。
また対象となる増改築は、工事費用が100万円超で、かつその2分の1以上が居住用部分に関するものであり、住宅について行う所定の耐震基準に適合させるための修繕・模様替えの工事です。
なお、耐震改修工事に当たり、国や地方公共団体から補助金や給付金などの交付を受けている場合には、対象となる工事費用から補助金等を控除した金額で、適用要件を満たしているかどうかを判定します。
適用を受ける場合には、確定申告をする必要があります。
B.既存住宅を耐震改修した場合の税額控除とは、1981年5月31日以前に建築された住宅について、地震に対する安全性の向上を目的とした増築、改築、修繕、または模様替えなどの新耐震基準※に適合させるための耐震改修を2023年12月31日までに行った場合、国が定める耐震改修の標準的な費用の額の10%等を、工事完了の年1年限りで所得税から控除する制度です。
なお、耐震改修に際して、国や地方公共団体から補助金や給付金などの交付を受けている場合には、標準的な費用の額から補助金等を控除することになります。
控除限度額は次のようになります。
必須工事(耐震リフォーム)
工事完了時期 | 耐震リフォーム 工事限度額 |
耐震リフォーム 控除率 |
控除限度額 |
---|---|---|---|
2014年4月1日から 2023年12月31日まで |
250万円 | 10% | 25万円 |
なお、個人が自身の所有する住宅の耐震リフォームと併せて一定の増改築等工事を行った場合で、2022年1月1日から2023年12月31日までに耐震リフォーム工事を完了した場合は、次のような控除が併せて適用されます。
対象となる工事 | 対象工事限度額 | 控除率 | 最大控除額※1 |
---|---|---|---|
必須工事のうち250万円を超える分及び一定の増改築等工事 | 必須工事全体の標準的な費用相当額と同額まで※2 | 5% | 62.5万円 |
対象となる住宅は、1981年5月31日以前に建築された居住用の家屋で、改修前は新しい耐震基準に適合していない家屋であることが前提です。ただし、こうした居住用家屋が複数ある場合には、主として使用している家屋一つだけに限られます。
適用を受けようとする人の要件は、国内に居所を持つ居住者※であること以外、特にありません。「2-1住宅借入金等特別控除」のように、一定の住宅ローンの借入や合計所得金額3,000万円以下という制限もありません。
また、A.住宅借入金等特別控除やC.既存住宅を特定改修した場合の税額控除(長期優良住宅化リフォーム以外)との重複適用に制限はありません。
適用を受ける場合には、確定申告をする必要があります。
耐震リフォームの場合のD.固定資産税の減額措置とは、1982年1月1日以前に建築された住宅ついて、耐震基準に適合するような費用50万円を超える耐震改修を行った場合に、耐震改修を完了した翌年度分以降の一定期間の固定資産税の税額の2分の1相当額を減額するという制度です。減額対象となる住宅の固定資産税は床面積120㎡相当分を上限とします。
減額期間は次の通りです。
工事完了時期 | 減額期間 |
---|---|
2013年1月1日から2024年3月31日まで | 1年度分※ |
※ 特に重要な避難路として自治体が指定する道路(耐震改修法の改正により新たに措置)の沿道にある住宅の耐震改修については、2年度分
対象となる住宅は1982年1月1日以前に建築された住宅です。
対象となる工事は50万円超の耐震改修です。なお、国や地方公共団体から補助金等の交付を受けている場合には、これらの額を差し引いた金額になります。
耐震改修に関する所得税の特例「2-1住宅借入金等特別控除」、「2-2既存住宅を耐震改修した場合の税額控除」の要件を満たせば、この固定資産税の減額制度と併用することができます。
耐震改修工事の完了後3ヶ月以内に住宅のある市町村等に申告する必要があります。
※以上「不動産ジャパン」より引用